お口の病気の代表例である虫歯や歯周病は、進行するにつれて治療も難しくなります。治療が大がかりになればなるほど、歯や歯周組織へのダメージも大きくなるもの。そのため、早期発見・早期治療が健康なお口を維持するカギとなります。
とはいえ、できればトラブルは起こる前に予防しておきたいものです。虫歯も歯周病もメカニズムがはっきりしていますから、適切なケアで予防が可能です。積極的に予防歯科を活用しましょう。
虫歯や歯周病になると、当然ながら口腔内環境が悪化します。口腔内環境が悪化すると、食事がしづらくなることで栄養がうまく取り込めなくなり、身体的に良くありません。また、歯周病菌が血液を通じて体内に入り込むことでさまざまな器官で炎症を起こし、肺炎や糖尿病、心疾患・脳機能障害、早産・低体重児出産などといった全身トラブルを招くことも。
予防によって健康な口腔内環境の維持することは、このような全身トラブルを回避することにもつながります。全身の健康管理のためにも、定期検診やプロケアを積極的に受けましょう。
虫歯や歯周病の予防に関して基本となるのは、ブラッシングによるセルフケアです。しかし、毎日一生懸命ブラッシングしていても、その方法が間違っていれば予防の意味を成しません。お口の中の状況は人それぞれ。自分に合った効果的な磨き方を身につける必要があります。
当院では、歯並びや補綴物の有無、年齢などによって適切なブラッシング方法を指導。患者様一人ひとりのお口に合った磨き方を身につけてもらうことにより、予防効果を高めます。
なかなか覚えられない患者様に対しても、諦めずに何度も指導する事により改善が見られてきます。予防については、ブラッシング指導の他に、定期検診の中で歯石除去とポリッシング、ステイン除去などを行い歯についている汚れを丁寧に落とす取り組みを行っております。
PMTCとは、予防の専門家である歯科衛生士が専用器具を使って歯をすみずみまで徹底的にお掃除する処置のこと。細菌の膜であるバイオフィルムを破壊し、プラークを落とすことで、口腔内の細菌を少なくします。最後は表面をツルツルに磨き上げますので、汚れや細菌の再付着が防止でき、お口の中にスッキリ感が生まれます。痛みはなく、「気持ち良い」と処置を希望される患者様も少なくありません。
大事なお子さんのために「フッ素塗布」「シーラント」を
フッ素塗布
シーラント
虫歯は、歯質からミネラル分が溶け出す脱灰（だっかい）と、再吸収される再石灰化（さいせっかいか）のバランスが崩れることによって起こります。フッ素塗布とは、再石灰化を促す効果があるフッ素を抵抗力の弱い生えたての歯に塗布することで虫歯を予防する処置。歯質を強化するフッ素をぜひ積極的に活用しましょう。当院では、市販のものよりも強力なフッ素を用い、お子様の歯を虫歯から守ります。
また、幼少期の奥歯の表面には、汚れが溜まりやすい深く入り組んだ溝があります。この溝をあらかじめレジン（歯科用プラスチック）でふさいでおく処置が「シーラント」。シーラント後はブラッシングがしやすくなり、汚れが溜まるのを防げるので、虫歯予防に最適です。
自宅でできる「あごストレッチ」で噛み合わせを良くしましょう！
当院では、噛み合わせチェックを行い、問題がある場合は適切な治療のほか、改善に役立つアドバイスを行っています。ご自分でできる、歯や顎にとって良い「あごストレッチ」の指導もその一つです。
～「あごストレッチ」の方法～
「あごストレッチ」とは、ゆっくり口を開け閉めするストレッチです。上下の歯が触れない程度に軽く口を閉じ、その後大きく開けるという動作を10回ほど繰り返します。そうすると、筋肉の緊張がほぐれ、次第に左右の筋肉を均等に使えるようになります。簡単な運動ですから、毎日の生活に無理なく取り入れられるでしょう。
もしストレッチ中に違和感や痛み、顎から音がするといった症状があれば、顎関節症の疑いがあります。気になることがあればお早めに当院へご相談ください。
